誌名解説

a  いっぽん : このキノコの学名は Entoloma sarcopus(Syn. Rhodophyllus crassipes)で、和名をウラベニホテイシメジといいますが、秩父地方をはじめ各地で、「いっぽん」「いっぽんしめじ」 と呼ばれています。
 秋にブナ科の樹林地上に発生します。傘の径は7cm〜12cm、はじめ丸みのある円錐形から次第に開いて、中高扁平になります。ねずみ色をした傘の表面は、絹光沢の白い繊維がみえるのが特徴で、ひだは汚白色から肉色に変わっていきます。柄は、長さ10cm〜20cm、太さ 1.5cm〜2cm で、白く、指で押さえても潰れないほどしっかりしています。
 林内にあって、人目をひく存在で、風格があるうえ、味も大関級ですから、きのこ狩りの好目標にされています。この会誌も内容が充実して親しまれ、会員全員のものになれとの願いから『いっぽん』 と名づけました。  (文=小林徳男)


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