白神山地へ
大久保 彦(川越市)


a  2001年夏の8/22〜25日、乳頭温泉、玉川温泉経由の温泉ツアーで白神山地のブナを観察してきました。まずは盛岡からレンタカーで、日本最深をほこる田沢湖に行き、たつこ像に会う。次にブナ林に囲まれた乳頭温泉の黒湯に入る。国道341号を北に向かって玉川温泉に着く、地肌が剥き出しになった山の斜面に掘られた露天風呂にゴザを引き、その上に寝て入浴するオンドル風小屋に入った。高速道路を利用して大鰐温泉に泊まる。時季にはキノコを朝早く採り、売りながら自炊館に連泊する人もいるとのことである。
 翌日アップルロードと白神ライン「弘西林道〕を通って津軽峠に着く。普通は250〜300年の樹齢なのに、樹齢400年のブナには圧倒された。


筆者とブナ

 そこから、広大なブナ原生林が存在する高倉山をハイキング。次に人気のある暗門の滝に行く。一番奥が一の滝、次が二の滝と続き、落差約40 m くらいの滝が3つある。山に入れば、大きなブナがあり、時季になれば、マイタケ等が発生するとの事。会津と違い入山禁止の看板は無いが、場所によってはかなり厳しい規制がある。世界遺産になったため、観光バスの多さに驚き、村営白神館の設備と接客態度のよいのには感心した。
 次の日、岩木山麓をドライブして鯵ヶ沢経由で、秋田県の岩崎村の十二湖に着く。崩山経由の向白神山登山口を横目で見ながら、神秘的なブル−の青湖を見た後、白神山地の西麓の深くて広いブナの原生林を歩いた。白神岳登山口の黒崎駅は時間の関係で通過。国道101号を下り、八森の工事中止になった元青秋林道に入る。いけども、いけどもブナがなく植林された秋田杉のみ。また、秋田側元青秋林道には、ぶかっこランドの施設があるのに、いたるところ見事な秋田スギのみ、これにも驚いた。秋田杉で有名なので、考えてみれば当然なことかもしれない。今年の東北は冷夏なので、まだトンビマイタケは発生していないと言われ、がっくり。 キノコの時期ではないが、登山道沿いには、大きなツキヨタケが目立ち、小さいツエタケ、ハナビラダクリオン、ヒロハチチタケ、スジウチワタケ等が観察できた。


暗門の滝

 ツア−最終前日は八郎潟の大潟村を通過して、寒風山に行き、男鹿半島に宿泊。そして最終日は武家屋敷の角館と小岩井牧場を見学して盛岡に着いた。
 僕の感想で、世界遺産は村おこしと自然保護の共生だと思った。即ち、核〔森林生態系保護地域〕はブナ原生林の保護、周辺部は観光等で生活をする。最後に、春は山菜、夏はイワナ釣り、秋はキノコ、合間は酒と温泉とメ−ル。これが僕の理想的な生活スタイル。



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